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時代とともに~供養の新しいかたち
2020-11-19

粉骨の方法と業者選びの注意点


ご遺骨をパウダー化することを粉骨といいます。
粉骨したいけど自分でできるのかしら、と思っている方もいることでしょう。
この粉骨作業は、ご自身で作業する方法と専門業者に依頼する方法とがあります。

ご自身で粉骨作業を行う方法

粉骨に際して、特別な資格や技術などが必要なわけではありません。
必要な道具や環境さえ揃っていれば、ご自身で粉骨作業を行うことができます。

自分で粉骨作業を行う際の流れや注意点についてご紹介します。

  1. 骨壺の蓋を開けて、中を確認する
  2. 必要に応じて、乾燥作業や異物を取り除く
  3. 道具を使用して粉骨作業を行う
  4. 粉末状になったご遺骨を収納する

骨壺の中を確認する


まず、骨壺の蓋を開けて中を確認します。
骨壺の中には、メガネや時計、入れ歯、貴金属などの遺品が納められていることがあります。
遺品が納められていた場合には、骨壺から出しておきましょう。

乾燥作業


骨壺を開けた後、バットや新聞紙等の上に出します。
古いご遺骨の場合、水分を含んで湿っていることがあります。
湿ったままでは粉骨作業を行うことができません。
室内にて広げることで2日~3日ほどで乾燥させることができます。
ベランダや庭など屋外で乾燥することはおすすめしません。
人目につくばかりでなく、風の影響でご遺骨の一部が飛ばされてしまう可能性があるからです。

異物除去作業


骨壺の中には、ご遺骨の他にボルトやクギなどの小物が入っていることがあります。
粉骨作業を行う前に、小さな金具を取り除く必要があります。
もちろん、目視で取り除くことも可能ですが、磁石を使用するとよいでしょう。

粉骨作業を行う

乾燥と異物除去を終えたら、いよいよ粉骨作業となります。

乳鉢と乳棒を使用


少しずつ乳鉢にご遺骨を入れて、乳棒を使用してすりつぶします。
一般的に乳鉢は小さいので、数回に分けて作業することになり時間と手間を要します。

ビニール袋を使用


丈夫なビニール袋にご遺骨を入れて麺棒などで叩く方法です。
破れないように袋を二重三重にして行いましょう。

骨壺を使用


麺棒などを使用して、骨壺の中で押しつぶす方法です。
骨壺の他、バットなど底が堅い物にご遺骨を納めて麺棒などで押しつぶします。

ご遺骨の収納


粉骨作業を終え、細かくなったご遺骨を収納します。
骨壺の中に戻したり、ジップロック等の袋に納めましょう。

粉骨業者選びの注意点

上記のように、粉骨作業はご自身で行うことが可能です。
しかし、お骨を見たり触れたりすることに抵抗のある方は多いと思います。
また、身内の方のご遺骨を乾燥させたり砕いたりすることについては精神的な負担が生じることでしょう。
粉骨を専門に取り扱っている業者に依頼することで、精神的・肉体的な負担から解放されます。
大切な故人の遺骨を預けることになりますので、信頼のおける業者を選ぶことが重要となります。

インターネットで粉骨業者を探すとき、以下のポイントに注意しましょう。

  1. 事業者名が明記されているかどうか
  2. 粉骨専門の業者かどうか
  3. 料金は明確かどうか
  4. 電話対応で親身に相談にのってくれるかどうか

事業者名や連絡先が明記されている

ホームページ上に事業所の住所や電話番号などの連絡先、責任者名が明記されているかどうか必ず確認しましょう。
よく調べてみたらレンタルオフィスやマンションの一室だったということもあります。

遠方の場合、ご遺骨を郵送で受付することが多いですが、ご遺骨の持ち込みが可能な業者のほうがさらに安心です。

粉骨専門の業者かどうか

粉骨専門の業者は、お骨だけでなく仏事や供養などのプロですのでご遺骨の扱いに慣れています。
粉骨業者は増えていますが、中には粗雑に扱う業者もあるので注意が必要です。

また、粉骨と散骨をセットにしている場合もあります。
散骨業者のすべてではありませんが、船の運航費にあてる為、粉骨にコストをかけずに雑に扱う業者が実在するのも事実です。
粉骨業者としての専門性があるかどうかを見極めることが大切です。

料金は明確かどうか


かわいらしい骨壺やペンダントなどの手元供養品を併売している業者もあります。
粉骨料金と手元供養品とがセット販売されている場合には注意が必要です。

また、乾燥費用や滅菌作業費用が追加料金として課される業者にも注意しましょう。
料金が明確になっている業者を選ぶようにしたいものです。

電話で対応を確認


電話で問い合わせをすることでスタッフの人柄がわかることもあります。
粉骨に対して不安に思っていることを相談しましょう。
スタッフの対応や説明を聞いて相談にも親身になってくれる業者であることを確認しましょう。

まとめ

粉骨を行うにあたり、ご自身で作業する方法と専門業者に依頼する方法の2種類があります。

ご自身で粉骨作業を行う際は、近隣の方にわからないように配慮することが大切です。
時間と手間がかかるので精神的・肉体的に大変かもしれませんが心を込めて作業しましょう。

自分の手で粉骨を行うことに抵抗を感じる場合は、粉骨の専門業者に依頼することをおすすめします。
料金はもちろんのこと、大切な故人さまのご遺骨を安心して任せられる業者を選びたいものです。
実際に電話したり、近い場合には現地に訪問することで情報収集することが大事だと思います。

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