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時代とともに~供養の新しいかたち
2020-05-11

お墓の寿命とお手入れの方法

お墓はいつまでも丈夫で長持ちするイメージがありますが、屋外で風雨にさらされているため経年劣化してしまうものです。
お墓は一度建てたからといってそのまま永久に存続するものではありません。
ここでは、お墓の寿命や劣化の原因、お手入れの方法などについて解説します。

お墓の寿命

一般的にお墓の耐久年数は50年~100年程度、長くても150年が限界といわれています。
使用される石の素材や施工方法、立地の環境などによって変わります。

墓石の素材として人気の高い御影石はとても丈夫な石です。
しかし、素材の石が丈夫であっても基礎工事が甘い場合、石そのものの重量によって傾きやすく崩れてしまいます。

また、墓石はひとつの石だけでなく接着剤を使用して複数の石を接着しています。
接着剤の種類や材質によっては、わずか数年で剥離してしまうこともあるでしょう。

寿命の長いお墓

お墓を長持ちさせるにはどうすればよいのでしょうか。
素材選び、業者選び、アフターケアが大事です。

高品質の石材を選ぶ

墓石の材質の種類としては、国内産と海外産をあわせて300種類以上あるといわれています。
石の特徴を理解することが大切です。

吸水率の低い石

お墓は常に雨風にさらされています。
石といえども少しずつ水を吸います。
この水気の蓄積が汚れやひび割れの原因となるので、吸水率の低い石を選ぶことが大切です。

硬い石

硬い材質であれば、傷がつきにくく長く保つことができます。
N/mm2という圧縮強度を表す単位で数値化されているので、石選びのひとつの目安となります。

きめの細かい石

花粉や排気ガスなどのように目に見えない細かなゴミの蓄積により墓石が変色することがあります。
小さなゴミが入らないようなきめが細かい材質の石を選ぶと良いでしょう。

耐用年数が長い石材

長持ちする良質な石材を具体的に紹介します。

庵治石(あじいし)

庵治石は香川県高松市庵治町で採掘される石材です。
石の表面には「斑(ふ)」とよばれる紋様が浮かび上がり花崗岩のダイヤモンドとしてとても美しく人気のある石材です。
石材の単価としては世界第1位といわれるほど大変高価です。
石の結晶の粒がとても細かく、丈夫で耐久性に富んでいます。

黒龍石

黒龍石は中国黒龍江省で産出される青御影石です。
一般的に中国産の石材の特徴としては値段が安いことがあげられます。
黒龍石は中国産の中でも石の硬度や吸水率などの面で優れているため良質の石材といえます。
関西地方を中心に人気の高い石材のひとつです。

クンナム

クンナムはインド産の良質な石材で、世界一硬い黒御影石といわれています。
永遠の黒と称されるほどつやのある光沢が特徴で、水はけがよく変色にも強いため価値の高い石材です。

アーバングレー

アーバングレーはインド産の白御影石です。
比較的安価ですが、硬度や吸水率の面で良質のため人気が高まっている石材のひとつです。
明るく光沢があるので和型・洋型問わず幅広く墓石として用いられます。

信頼できる施工業者を選ぶ

墓石は1トンを超える重さがあります。
墓石を支える基礎工事は非常に重要な工程のひとつです。
基礎工事が悪いとちょっとした地震でも傾きやずれ等を生じるおそれがあります。
この基礎工事には明確な基準や規定がありません。
また、場所によっては地盤の緩いところもあります。
状況に合わせて対応してもらえる石材店を選ぶことが大切です。

墓石が倒れないように専用の接着剤やセメントを用いて接合する方法があります。
雑な接着方法の場合は当然耐震性は低下してしまいます。
また、墓石を接着する方法以外にも墓石に心棒を入れて上下の石をつなぐこともあります。
この場合、心棒を2本入れれば耐震性が認められますが1本の場合だと大きな地震には耐えられないでしょう。

丈夫で良質な石材を使用したお墓であっても施工方法によりお墓の寿命は変化します。
石材店によって工事方法はさまざまですので信用できる会社を選ぶことが重要です。

お墓の場所を選ぶ


お墓にとって優しい環境を選ぶことも重要です。
湿気が多い場所や海風にさらされる場所の場合、苔や錆、カビ等により石の劣化を早めることになります。
できるだけ風通しがよく湿気がこもらない立地を選ぶことが望ましいです。

山の斜面や崖が近い場合、地震や水害、崖崩れなどの影響を受けて倒壊するおそれが高くなります。

御影石は高温に弱いという特徴があります。
あまりにも日当たりがよい場所の場合、墓石が高温になりひび割れの原因となることもあります。

こまめに掃除する


お墓参りすることでお墓の状態を把握することができ、ひび割れなどが起きていたときにも早目に修繕することが可能となります。

墓石全体に水をかけ、上から下へ順にスポンジや雑巾などでやさしく拭き掃除を行います。
硬いブラシは石の表面を傷つけるおそれがあるので避けたほうが望ましいです。
お墓の汚れ落としの場合は通常の水洗いで十分です。
洗剤の使用は変色の原因となることがあるので避けた方が無難です。
細かい部分は使い古しの歯ブラシで掃除しましょう。
花立てや線香皿のように外せるものはそれぞれ水洗いします。
ひと通り掃除が終わったら最後にタオルなどで水気を取ることで砂埃や汚れから守ることができます。

お墓参りの際にお酒やジュースなどをお墓にかけることは良いことではありません。
お酒やジュースなどに含まれるアルコールや糖分が変色やカビの原因となり墓石の劣化を進めてしまう可能性があるためです。

また、お供物を置いたままにするのも良くないとされています。
鳥や動物が集まってくる原因にもなり、特にフンは汚れや悪臭にもなるのでお供物の持ち帰りを規定している霊園も多いです。

お墓参りの注意点について詳しくはこちら

墓じまい記事のページへ

~筆者のひとりごと~

自己紹介:40代男性。妻と長女の3人暮らし。涙もろくロマンチスト。

今回の記事では、お墓の寿命についてまとめました。

お墓は丈夫な石でできているので半永久的に長持ちするものと考えがちです。
お墓は永年墓石に寿命があるなんて、と思う方も多いのではないでしょうか。

鉄筋コンクリートの耐用年数は47年、木造住宅は22年といわれています。
私たち生きている住まいと同じように故人の棲家であるお墓にも寿命が存在します。

家と同じようにお墓を建てるにも高額な費用が発生します。
いくら安くてもすぐに劣化するようでは故人さまも浮かばれないでしょう。
金額だけでなく使用する石材や施工業者などじっくり吟味するようにしましょう。
また、アフターケアも大事です。
こまめな掃除やメンテナンスを心がけてできるだけ長持ちさせたいものですね。

最後まで記事を読んでいただき誠にありがとうございました。

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