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時代とともに~供養の新しいかたち
2019-11-08

墓じまいをした後のお骨の行き先①散骨

墓じまいをする際に、取り出したお骨をどうするか?という問題がでてきます。

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昨今、増えてきた供養方法のひとつに「散骨」があります。
散骨とは、海や山などに撒く方法で自然葬ともよばれています。
墓じまいされた約3割の方がこの散骨という方法を選んでいます。
ここでは散骨に関する注意点をまとめてみました。

散骨する前に準備すること

1.お骨をパウダー化にする必要があります


お骨をそのままの状態で撒くことは禁じられています。
海水浴や散策しているときに白骨を発見すると不安に感じたり警察沙汰になる恐れがあります。
お骨を粉骨、つまり2㎜以下の細粒にした後でないと散骨することができません。

ハンマーや乳鉢などを使用してご自身で粉骨作業することももちろん可能です。
しかし、手作業で行うと粉状にするまでに約24時間以上かかり精神的な負担も大きいことからご自身でされる方はあまりいないのではないでしょうか。

専門の粉骨業者へ依頼するケースが一般的です。
信頼のおける業者選びが重要となります。
中には数珠や壷、アクセサリーなどを強く勧めてきたり、散骨とパックになっていて追加料金を請求してくる業者がいるのが現状ですので注意が必要です。

当社では、寺院直属ですのでご遺骨を丁寧に取扱うのはもちろんのこと、わかりやすい料金体系をとっています。
散骨業務のお取扱いはございません。
粉骨業務(洗浄作業も含みます)のみの受付となりますが過去約1000件の実績があり、皆さまより安心してご用命いただいております。

また、一度散骨してしまうと心の拠り所がなくなってしまう、と感じられる方も少なくありません。
すべてを散骨するのではなく一部を手元供養として残しておく、という選択肢もありますので親族間でよく相談しましょう。

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2.粉骨場所を決める

故人が好きだった所に散骨してあげたい、というのがご遺族の感情かと思います。
円滑に散骨という大切な葬送をするために、他人の権利を侵害しないこと、自然環境への配慮、周囲の人々の感情への配慮などを慎重に考える必要があります。
遺族にとっては大切な遺骨であっても、他人からすればあまり気持ちよいものではありません。
トラブルにならないためにも散骨場所の選定には注意しましょう。

条例で散骨を禁止している自治体があります

例えば、北海道(岩見沢市、長沼町、七飯町)、長野県(本庄市)、埼玉県(本庄市)、静岡県(御殿場市)などの自治体では、散骨を禁止した条例を出しています。
これら条例の規制が散骨業者を対象としているものと個人を対象としているものそれぞれありますので、事前に自治体に確認しておいたほうがよいでしょう。

自己所有土地での散骨

例えば、自己所有の山林での散骨や自宅の庭での散骨は可能です。
しかし、他人所有の土地の近くで散骨すると、近隣関係に問題が生じる可能性があるので避けたほうがよいでしょう。
また、当該土地を売却する可能性がある場合には資産価値低下のおそれがあるので注意が必要です。

他人所有土地での散骨

原則として他人所有の土地に散骨することはできません。
例外的に、土地所有者の承諾を得られれば散骨可能ですがあまり現実的ではありません。

河川・湖沼での散骨


河川や湖沼は、飲料水や農業用水などの水源として利用されていることが多いので散骨することはできません。

海での散骨

漁業権のある海域で散骨を行うことはできません。
漁師さんの心情を害するだけでなく、海産物への風評被害に繋がる可能性があるためです。

景勝地や観光航路がある海域でも散骨はできません。
有名な観光地で散骨したいという遺族の気持ちもわかりますが、観光客のイメージへの影響により観光産業にダメージを与えるおそれがあるからです。

沿岸部は海水浴や釣り場などのほか、人の出入りが多いため散骨には適しません。
したがって、ほぼすべての散骨業者は沖合の海上で散骨を行っています。

その他の散骨場所

ほとんどの散骨業者は沖合の海で散骨を行っていますが、近年新しい散骨方法が出ていますのでご紹介します。

  • バルーン葬:天然ゴムのバルーンで成層圏に散骨する方法。全骨散骨可能です。
  • 空中散骨:ヘリコプターやセスナ機から散骨します。
  • 宇宙葬:遺骨を(口紅サイズの)カプセルに納めて宇宙に散骨します

その他、海外で散骨することは個人でも可能です。
海や陸地などの選択肢は広がりますが、現地の法律に従う必要があります。

散骨場所のまとめ

散骨の場所散骨の可否詳細
自己所有の土地・庭散骨可能
近隣住民の同意が必要
不動産売却時に重要事項として特記が必要
他人所有の土地・庭×土地所有者と近隣住民の同意が必要
山(自分の所有地)散骨可能
近くに水源がないかの確認が必要
山(他人の所有地)×土地所有者の承諾が必要
山(国有地)黙認状態
河川・湖沼×水源や漁場となっているので散骨不可
海(沿岸・海水浴場・漁場)×風評被害などで訴えられる可能性あり
海(沖合・漁場でない場所)散骨可能
散骨業者が散骨場として許可を取っている場所近隣住民の許可や観光地でない場所であることなどを配慮してあるため散骨可能
市街地・公園×風評被害などで訴えられる可能性有
フェリー・遊覧船×一般のお客様が乗船しているため不可
散骨可能
海外現地の法律に従えば散骨可能

カズラ島

また、島根県にあるカズラ島は日本で唯一の「散骨島」として有名です。
美しい自然に囲まれた大山隠岐国立公園内にある無人島です。

 

散骨当日に注意すること

散骨当日の服装は、喪服ではなく動きやすい平服で出かけるのがマナーです。
散骨とわからないようにする、という周囲の方への配慮のひとつです。

散骨はひっそりと黙って行うのが基本です。
SNSなどにアップして他人に告知してはいけません。

散骨とあわせて、お花を置いたりお酒などを撒くこともできます。
包装紙や缶・ビン類はゴミとなるので必ず持ち帰りましょう。

遺灰を撒いた後に土などを上にかけてはいけません。
散骨はあくまでも遺灰を撒く行為であり、土をかけると埋葬行為となり墓地埋葬法に抵触するので注意が必要です。

散骨にかかる費用

散骨にかかる費用は、依頼する業者によってさまざまです。
一応の目安として参考にしていただけたらと思います。

業者による海洋散骨

散骨方法概要費用の目安
委託散骨(海洋)散骨会社にお骨を預けて、スタッフのみで行う散骨5万円~
合同散骨(海洋)複数のグループが船に乗り合わせて行う散骨15万円~
個別散骨(海洋)船を貸しきって行う散骨25万円~

その他散骨方法

散骨方法概要費用の目安
個人での散骨粉骨だけ依頼して自分で散骨する方法0円
陸上散骨業者所有の専用散骨場での散骨5万円~
空中散骨
(バルーン葬・宇宙葬)
ヘリコプターやバルーン、ロケットを使用した粉骨20万円~
海外での散骨
ハワイなどが人気10万円~
(別途渡航費)

お申込み

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~筆者のひとりごと~

自己紹介:40代男性。妻と長女の3人暮らし。涙もろくロマンチスト。

現代における散骨が始まったのはおよそ30年前のことです。
その後メディアなどに多く取り上げられ散骨の認知度は8割ともいわれています。

散骨を希望される理由としては、「自然に還れるから」というロマンチックな想いがある一方、「お墓は高額」「継承者がいない」という経済的・跡継ぎ問題もあります。
散骨は、お墓を建てるのに比べて費用が安い、お墓の管理が不要というメリットがあります。
少子化の時代にふさわしい新しい墓じまいの形ともいえるでしょう。

新しい供養方法のひとつとして注目をあびている散骨ですが、一度散骨してしまうとお骨は二度と手元に戻らなくなります。散骨する前に親族間でしっかりと話し合いを行いましょう。

最後まで記事を読んでいただき誠にありがとうございました。

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